日本で行われる葬儀

神葬祭の流れ

2018年06月12日 16時09分

通夜祭と遷霊祭

通夜祭と遷霊祭(せんれいさい)が行われる前にも、儀式は行われますが、ここでは割愛します。ちなみに神葬祭は、神道における聖域とされる神社で葬儀を行いません。通夜祭は、仏式葬儀における「お通夜」に当たります。神職による祭詞奉上が行われます。遷霊祭では、神職により、故人の御霊を、遺体から霊璽(れいじ)へと移す儀式が行われます。
葬場祭(そうじょうさい)
仏式で葬儀式・告別式にあたる儀式が葬場祭です。参列者は、葬儀に参列するにあたり、斎主によりお祓いを受けます。開式の言葉があった後、神職による祭詞奉上、そして遺族により玉串が供えられます。葬場祭は故人に最期の別れをする儀式です。弔辞、弔電の読み上げも葬場祭にて行われます。出棺祭が行われることもありますが、現在は葬場祭の中で行われることが多いようです。
 

火葬祭(かそうさい)

火葬場にて行われる儀式です。祭詞の奉上と拝礼が行われ、火葬へと移ります。神式の場合も、仏式同様の骨上げ作法となります。以前は火葬後すぐにお墓に遺骨を埋葬することが普通でしたが、最近は一度自宅に戻ってから納骨することがほとんどのようです。
火葬後には直会(なおらい)と呼ばれる、仏式でいう精進落としが行われます。神葬祭のお世話をしてくれた神職や手伝いをしてくれた人々のための宴席になります。
 

玉串奉奠(たまぐしほうてん)の作法

神式の葬儀では、仏式の際の焼香に当たる、玉串奉奠をします。その作法は以下のような流れになりますので参考にしてください。
 
  1. 神職から玉串を受け取る。この際、枝の根を右手でつまみ、葉を左手で支えます。
  2. 左手を右手よりも高く保った状態で、机の前に進み、軽く一礼します。
  3. 左手が根元、右手が葉先になるように、胸の高さで持ち替え、さらに右回りで根元が祭壇を向くように保持します。
  4. 両手で玉串を机の上に置きます。
  5. 二礼、二拍手(音を立てずに)、一礼。
  6. 再度、軽く一礼して戻ります。
 

神式葬儀での注意点

神式葬儀では、仏式でいう香典は「玉串料」といいます。そのためお包みの表書きは「御玉串料(おんたまぐしりょう)」と書くか、他の宗教でも同様に使うことのできる「御霊前(ごれいぜん)」と書くようにしましょう。
 
  • キリスト教の葬儀
キリスト教徒は日本にも多くいらっしゃいます。そのため、日本でもキリスト教式の葬儀はよく行われています。本来、キリスト教の葬式ではお通夜は行いませんが、日本で行う葬儀は、日本の葬儀週間に倣い、お通夜を行っています。また、カトリックとプロテスタントでは少し方式が異なります。
 
キリスト教の葬儀は「納棺式」から始まります。神父(または牧師)が祈祷して、遺体を納棺します。棺は生花で飾られます。その後、教会に棺を運ぶ前には「出棺式」が行われます。
 
  • キリスト式葬儀のお通夜
キリスト式葬儀は、ほとんどの式典を教会で行います。日本で行われるキリスト式の葬儀では、日本の葬儀で「お通夜」に当たる式が行われます。カトリックではこれを「通夜の集い」と呼び、プロテスタントではこれを「前夜式」と呼びます。キリスト式葬儀の「お通夜」は、基本的に身内だけが参加します。「通夜振る舞い」のような会は特にありませんが、終了後にはお茶菓子をいただきながら故人を偲ぶ時間が設けられます。
 
  • キリスト式葬儀の葬儀式・告別式
カトリックでは日本の葬儀式・告別式に当たる式のことを「葬儀ミサ」と呼びます。「葬儀ミサ」は、聖書の朗読に始まり、聖歌の斉唱や神父による説教があります。その後、「感謝の典礼」という、葬儀ミサの中心となる式典へと移ります。遺族が、肉体を表す「パン」と、「血」を表すワインを奉納するとともに、神父により祈りが捧げられます。
その後の告別式では聖歌の斉唱と祈りが行われ、故人の略歴や弔辞の紹介が行われます。参列者による献花が行われた後、出棺へと言う流れで式は進みます。
 
プロテスタントでは、日本の葬儀式・告別式にあたる式は「葬儀式」と呼ばれます。宗派により葬儀のやり方にも違いがあるようですが、その場で十分に対応できる範囲の違いでしょう。
 
カトリック、プロテスタント共に、キリスト教においては、故人は礼拝の対象にはなりません。そのため遺体や遺影を拝むことはしないよう気をつけましょう。
 
  • 葬儀は時代と共に変わる、仏式、神式、キリスト式
日本の葬儀は時代と共に変わってきています。仏式で行われる葬儀が、やはり日本の葬儀の大多数ではありますが、神式の葬儀、そしてキリスト式葬儀も各地で行われています。神式葬儀もキリスト式葬儀も、プロセスや作法に違いがあるものの、内容的には仏式と通じるところは多く、それほど戸惑うことはないでしょう。宗教ごとに独特の考え方があるので、これらを理解することが大切かもしれません。